特定建設業許可の財産的基礎要件
特定建設業許可を取得・更新する際の財産的要件(金銭的信用)は、一般建設業に比べて非常に厳しく
設定されています。
発注者から大規模な工事を直接請け負い(元請)、多くの下請企業を保護する立場にあるためです。
一般建設業許可業者が特定建設業許可を取得する場合、「般・特新規申請」を行い、審査を受ける必要
があります。
その際、大きな2つの要件となるのは、営業所技術者等(専任技術者)の要件と財産的要件です。
① 営業所技術者等(専任技術者)の要件
以下のいずれかを満たしている必要があります。
1 一級の国家資格者
2 指導監督的実務経験者
3 大臣認定者
② 特定建設業の財産的基礎要件
申請直前の決算期(定期決算)の財務諸表において、以下の4つの条件すべてを同時に満たしている必要が
あります。

財産的基礎要件は4つの基準(条件)の概要は以下のとおりです。
| 判断基準 | 必要とされる条件 | 概要 |
|---|---|---|
| 1 欠損比率 | 20%以下であること | 企業の過去の赤字(繰越利益余剰金のマイナスなど)が、資本金に対して大きすぎないか。 |
| 2 流動比率 | 75%以上であること | 1年以内に支払うべき債務に対し、1年以内に現金化できる資産がどれだけあるか(短期的な支払能力)。 |
| 3 資本金 | 2,000万円以上であること | 法人の場合は「資本金」、個人の場合は「期首資本金」の額面。 |
| 4 自己資本 | 4,000万円以上であること | 貸借対照表の「純資産の部」の合計額。 |
まとめ (重要なポイント)
「直近の決算」のみで判断される
一般建設業のように「500万円以上の資金証明書(残高証明書)」で代替することはできません。 必ず決算書
の数字で証明する必要があります。
1つでも満たさなければ一発アウト
4つのうち3つがどれだけ優れていても、1つでも基準を割っていれば特定建設業の要件は満たせません。
更新時(5年ごと)にも毎回チェックされる
新規申請時だけでなく、5年ごとの免許更新時にもこの4つの要件をすべてクリアしている必要があります。
もし決算期に要件を割り込んでしまうと、特定建設業の維持ができなくなり、一般建設業への「般・特新規申
請」の手続きが必要になります。
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